終活Style ごじょクル

冠婚葬祭に関する豆知識など、
様々なお役立ち情報をお届けします。

powered by ごじょクル
  • Facebook
  • Twitter

神社本庁を少し調べてみた

2017年10月16日

2017年10月11日朝日新聞夕刊の一面に「富岡八幡宮 離脱の理由は」と大きな文字。東京都江東区にある富岡八幡宮が、神社本庁から離脱したというニュースでした。富岡八幡宮といえば、江戸三大祭りの1つ「深川八幡祭り」で知られる人気ある神社の1つです。記事によると、脱退の要因は宮司を誰にするかで神社本庁と富岡八幡宮の間でトラブルがあり、その結果だそうです。神社はお葬式だけでなく、冠婚葬祭全てに何らからの縁ある場所。でもよく考えてみると、知らないことが多くないですか?神社本庁との関係もよく分かりません。そこで少し調べてみることにしました。

はじめに神社のおさらい

神社は日本古来の信仰である神道の祭祀場所です。一応神道も簡単に説明しておくと、八百万の神という考え方をしていた日本で、自然、自然現象、神話の登場人物、空想上の生き物、怨念を残して死んだとされた人物などなど、まぁありとあらゆるものが、我々人間を祟らないように、逆に救ってくれるように、崇め奉る宗教です。なので、実に多くの神様が祀られている場所が神社です。日本全国には登録されていない神社も含めると10万社を超える神社があるといわれています。

神社本庁とは何者?

戦前の日本は国家神道でした。宗教の自由は認められていましたが、全国の神社が国として祭祀をする場所され、神社に関すること全てが法律により規定されていました。伊勢神宮を頂点に神社の格が定められ、全ての神社が国の統制下になっていたのです。戦後になって、国家神道が廃止され神社(神道)も1つの民間宗教となりました。このときに単独で宗教法人化した神社(宗教法人化した神社が神社本庁の会員になっているケースもあります)や別の団体をつくった神社もありましたが、ほとんどの神社が1946年に「全国神社の総意に基づき」として発足した神社本庁に所属することになります。約8万社の加盟神社を会員として神社本庁は、これらの神社を包括する宗教法人として活動をスタートします。つまり単独宗教法人などを除くと、宗教法人としての団体が神社本庁ということになります。神社本庁は東京都渋谷区にあり、全国都道府県に下部組織として神社庁があります。

神社本庁の役割

日本にはさまざまな会員組織があります。身近なところでは自治会や管理組合、大きなところでは経団連。宗教関係でも、日本キリスト教連合会や、全日本仏教会があります。それぞれ組織として、会員や組織全体の発展や社会への啓蒙、組織のトラブル解決や、国など行政に対するロビー活動などを行います。法人化されている組織もあります。神社本庁も神道の普及、発展を目的とする組織ですから、その点では他の組織と大きくは変わりません。大きな違いは、会員神社の包括宗教法人であること、見方を変えると全国神社の総本山的な存在なのです。

神社本庁と神社のトラブル

冒頭の富岡八幡宮の話になるように、神社本庁は神社の宮司任命権を握っています。それ以外にも影響力が大きいようです。神社は、これも冒頭に書いたように、信仰の対象は神社によってまちまち。つまり統一した教義をつくることはできません。その点からすると、包括宗教法人は無理がある気がしますが、戦前は完全に国に頼っていたので大きな力を持つ組織が必要だと当時の人たちは考えたんでしょうね。その結果が神社庁に大きな権力を持たせることになってしまったのだと推測します。これまで神社と神社本庁の間のトラブルは、それほど耳にすることはありませんでした。最近は多発しているという話があります。では、ここで何が起きているのでしょうか。神社の宮司は世襲が基本だそうです。嫡男が継承することが多く、次男以降の子どもが神道界に職を求める場合に神社本庁に入ることが多いそうです。神社本庁には停年があります。一方で宮司には停年がない。停年退職後の天下り先として、神社本庁が神社の宮司に目をつけたという説がありますが、あながち間違いではない気がします。恐らく少し前までは、たとえ任命権があっても、個々の神社の決定を追認するだけだったのではないでしょうか。そこに、神社本庁の権限の大きさに気付いた誰かが始めたのかもしれませんね。

 

宗教としての神道は、大多数の日本国民の中には皆無といっていい状況だと思います。しかし、皆が大切な場所だと思っていることも間違いありません。日本の文化・伝統を体現する場所を舞台に、見苦しいことはしないでもらいたい、そう思います。

 

 

キーワード: