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【MOVIEガイド】四十九日のレシピ

2019年05月07日

キャッチコピーは「わたしがいなくなっても、あなたが明日を生きていけるように。大切な人を亡くしたひとつの家族が、再生に向かうまでの四十九日間」

 監督は「百万円と苦虫女」で日本映画監督協会新人賞受賞のタナダユキさん。主演が永作博美さんと石橋蓮司さん、共演が二階堂ふみさんに岡田将生さんという、聞いただけで結構ワクワクする日本映画です。劇場公開は2013年11月9日。DVD、Blue-rayも発売されていますし、BSでも放送されています。原作は「ミッドナイト・バス」「彼方の友へ」などの女性作家の伊吹有喜さん。本作は彼女の長編第2作目にあたります。映画化の前にNHKでもドラマ化(2011年)されていますね。

スタッフ

原作:伊吹有喜「四十九日のレシピ」(ポプラ社 刊)

監督:タナダユキ

脚本:黒沢久子

音楽:周防義和

主題歌:安藤裕子「Aloha ‘Oe」

製作幹事:WOWOW、ポニーキャニオン

配給・宣伝:ギャガ

制作プロダクション:ウィルコ

製作:映画「四十九日のレシピ」製作委員会(WOWOW、ポニーキャニオン、ギャガ、ジェイアール東日本企画、NTTぷらら、ウィルコ、TBSサービス、スールキートス)

キャスト

高岩百合子:永作博美

熱田良平:石橋蓮司(若い頃:中野英樹)

ハル:岡田将生

イモ(井本幸恵):二階堂ふみ

高岩浩之:原田泰造

熱田乙美:執行佐智子(若い頃:荻野友里)

 

ストーリー

 妻の乙見を突然亡くし途方に暮れている良平(石橋蓮司)のもとに、ド派手な服装をしたイモという女の子(二階堂ふみ)が訪れてきます。イモは亡くなった乙見の教え子だと名乗り、乙見から自分が亡くなった後の四十九日のためのレシピを預かっていると告げ、強引に良平と同居を始めます。そこに不倫をした夫に離婚届を突きつけ憔悴しきった娘の百合子(永作博美)が帰ってきます。イモの存在に驚き戸惑いながらも、百合子は母の遺言とも言える「四十九日のレシピ」を完成させるため、良平と、そしてイモが連れてきたブラジル人助っ人のハル(岡田将生)との4人で準備を始めるのです。『やるぞ、四十九日の大宴会』、それは4人が4人とも心に抱えた傷と向き合い、人との繋がりを再び紡ぐためのきっかけになります。そして乙見の人生を辿ることで、多くの気付きと発見を得て自分の再生の道を見出していく物語です。

 

四十九日とは故人を介して自らを見つめなおす場

 実に良い映画です。心に傷を追っている4人が、四十九日のレシピを完成させていく中で、少しずつ再生していく姿がよく描かれているから素直に感情移入ができます。初めにタイトルを見て『これは料理・グルメ映画か!』と浅はかな予想をした食いしん坊の筆者は(実は原作は読んでなくて、ドラマも知らなかったので)反省しきりです。『人は決して弱くはない、必ず立ち直ることができる、でもきっかけは必要なんだろうな』これが率直な感想でした。

 ラスト近くの大宴会も実に素敵でした。四十九日の大宴会はいわゆる定番の儀式とは違います。式が始まると良平の姉(淡路恵子)が、地方のそれも古いタイプの人物設定なので見る側にしてみると『まぁ当然の反応』を見せて『こんな四十九日はあり得ない』と怒り出し多くの参列者とともに席を立ちます。大宴会は失敗なのか、と思わせた瞬間に乙見から世話になったブラジル人たちが大挙して訪れ、一転して賑やかな場に。そして一度は立ち去った姉(百合子には伯母)たちも戻ってきて、皆で乙見を懐かしみながら大宴会を続けるのです。『良かったねぇ』と思わずの一言。欲を言えば、もっと料理が観たかった。この映画に限らず、四十九日とは故人を介して自らを見つめなおす場でもあるのかもしれません。

 二階堂ふみが「いい!」。彼女はこの作品でブルーリボンの助演女優賞を受賞していますが、「ヒミズ」「地獄で何が悪い」「私の男」など、個性的というかあくが強い役をやらせたら右に出る女優は若手にはいないでしょう。まだ観てないのですが「翔んで埼玉」もかなり楽しみです。

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