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誰でも手軽に始められる!やさしい終活の始め方

2015年12月18日

近年、シルバー世代を中心に認知度が高まっている“終活”。「終活って聞いたことはあるけれど、どうやって始めればいいの?」「終活にはどんなメリットがあるんだろう?」と気になっている方も多いでしょう。今回は終活の始め方や活動内容、メリットを紹介します。

 

そもそも“終活”とは?

終活とは、自分らしく最期を迎えるために事前に準備をすることです。みなさんの中には「元気なうちから“死”について考えるなんて、縁起でもない」と思う方がいるかもしれません。しかし、終活は決してネガティブなものではなく、余生をよりよく充実させるためのポジティブな活動です。

ここで突然ですが、みなさんは「もしも明日、地球が滅亡するとしたら、何をする?」と聞かれたら、何と答えますか? 答えは十人十色でしょうが、大半の方は、自分のしたいことを思いっきりするのではないでしょうか。そして、その答えを出すまでに、自身の人生を振り返ったり、大切な人のことを考えたりすることと思います。

考え方としては、終活も同じ。自分の最期を意識することで、自分はどう生きたいのか、老後をどう過ごしたいのかを整理することができます。そして一つずつ準備を進めていけば、心に余裕も生まれるでしょう。まさに“備えあれば憂いなし”。終活は自分のため、自分の死後に遺される家族のためのポジティブな活動なのです。

 

終活って、具体的に何をするの?

終活は思い立った時にいつでも始められます。特に決まったマニュアルはありませんが、まずは現在の自分自身を見つめてみてください。そして今後の人生をシミュレーションしたり、死を迎えたときの周りの状況を想像したりしながら、自分のペースで進めていきましょう。終活の活動内容はさまざまですが、代表的なものを紹介します。

 

【終活の活動内容例】

  1. 葬儀の準備をする
  2. 墓をどうするのか決める
  3. 身辺整理(遺品整理)をする
  4. 相続や形見分けについて決めておく
  5. 医療・介護について決めておく
  6. エンディングノートを書く

 

それぞれ具体的に見ていきましょう。

1.墓をどうするのか決める

一般葬、家族葬、自由葬など、どのような形の葬儀を希望するのか。葬儀の内容や場所などを検討し、信頼できる葬儀社を選ぶなど。

墓を購入する場合は、家墓、個人墓、永代供養墓など墓のタイプを選び、墓地を見学するなど。墓の移転を希望するなら手続きを。近年は散骨といった、墓を持たない供養の方法も増えている。

2.身辺整理(遺品整理)をする

荷物の整理・処分をしながら、遺産のチェックも行なう。体力の低下などで取り組みにくい場合、業者に依頼する方法も。

3.相続や形見分けについて決めておく

自分の財産を把握し、相続人を確認する。遺言書の作成など。

4.医療・介護について

要介護となった場合、どのような介護を希望するのか。もしも回復の見込みがない病気にかかったとき、余命宣告を希望するか、延命治療を希望するか、など。

5.エンディングノートを書く

エンディングノートとは、死後を見据えて、自身の希望を書き留めておくノートのこと。さまざまなタイプがあるが、一般的に上記の1〜5や自分史、保険・年金情報、死を知らせたい友人・知人リストなどを書き残せる。

 

自分自身のため、家族のために終活を

最初に「終活は自分のため、自分の死後に遺される家族のためのポジティブな活動」とお話しました。心に余裕が生まれるというのも前述した通りですが、さらに終活は、前向きに生きようという気持ちにさせてくれるものです。それは終活によって自分自身の人生と向き合うことで、生きることの喜びや大切さを改めて感じることができるからです。

人間は誰しも老い、やがて死を迎えます。しかし、最期のときがいつ、どのようにして訪れるのかはわかりません。不幸は突然降りかかってくることもあります。そんなとき、遺された家族の負担を減らすことができるのも、終活の大きなメリット。故人の葬儀の希望などがわかれば、慌てたり迷ったりせずに見送ることができます。慌てて葬儀の準備を進めた結果、後々まで「あれでよかったのだろうか…」と気に病んだり、相続トラブルが発生して仲の良かった親族と険悪になってしまうケースなどは、現実にあり得ること。もしもそうなったら、大切な家族にさらなる悲しみを背負わせてしまいます。

終活は、誰でもすぐに始められます。自分自身が前向きに生きていくため、そして家族に余計な負担をかけないために、終活を始めてみませんか?