人生の最期を見据えて準備を進める「終活」。
しかし、その中で最も不安を感じるのが「お金」のことではないでしょうか。
葬儀やお墓、遺品整理にかかる費用は、家族にとって負担が大きくなりがちです。
本記事では、終活に必要な費用の全体像を整理し、各項目の相場や準備の方法を具体的に示します。
無理なく備えるための知恵を、ぜひあなたのライフプランに役立ててください。
終活に必要なお金の全体像

終活に備える際には、葬儀・埋葬の負担に加えて、お墓の取得・維持、介護・医療、さらには遺品整理・相続といった費用を包括的に見通しておくことが不可欠です。
参考:終活準備の始め方と手順|家族が安心するための計画と費用
葬儀の全国平均額は約118万5,000円と報じられており、基本料金・飲食・返礼品を含む内訳も公表されています。
また、介護費用に関しては月額平均9.0万円、一時的な住宅改修費や用具購入も含めると総額で数百万円規模になる可能性があります。
これらの支出を合算し、さらに予備資金を持たせておくことで、突発的な支出にも対応できる終活の資金設計が可能です。
項目別の費用相場

終活に備える際は、葬儀・埋葬、お墓、介護・医療、そして生前整理といった各項目のコストを個別に把握する必要があります。
以下では、それぞれの相場感と費用が変動しやすい要因を見ていきます。
葬儀費用(一般葬・家族葬・直葬の違い)
葬儀費用は形式によって大きく異なります。
一般葬は参列者が多く、会場費や祭壇設営、飲食や返礼品など幅広い費用がかかるため、全国的に100〜150万円前後が目安です。
大規模会場や豪華な装飾を選べば200万円を超える場合もあります。
親族中心の家族葬は規模が小さい分60〜100万円程度に抑えやすく、精神的負担も軽くできます。
さらに通夜や告別式を省く直葬は20〜40万円程度で済むことが多いですが、搬送費や火葬料、安置費などは必要です。
葬儀費用は地域差や葬儀社のサービス内容によっても変動するため、複数の見積もりを取り、希望と予算を照らし合わせることが重要です。
お墓(樹木葬・永代供養・納骨堂)の費用
お墓の費用も種類によって大きく異なります。
従来型の墓地は土地と墓石の取得で150〜200万円前後が目安で、管理料や清掃費が毎年数千〜数万円必要です。
近年人気の樹木葬は自然の樹木を墓標とする方式で10〜50万円前後、管理費込みの永代供養型を選べば後の維持管理も軽減できます。
納骨堂は都市部で需要が高く、一霊位30〜80万円程度が一般的で、天候に左右されにくく管理も簡単です。
これらの新しい供養スタイルは、跡継ぎの心配が少ないことから単身世帯や子どもに負担をかけたくない人に選ばれています。
検討の際は初期費用だけでなく、長期的な管理体制や供養方法も考慮しましょう。
介護・医療・生前整理の費用
介護や医療の費用は健康状態や介護期間、施設の種類によって大きく異なります。
自宅介護サービスでは月数万〜10万円程度、介護付き有料老人ホームなど施設入居では月15〜30万円が目安で、平均4〜5年続けば総額は数百万円規模に達する可能性があります。
入院費や医療機器導入、住宅改修、介護用ベッドの購入など一時的な出費も想定が必要です。
生前整理では家財量や住居の広さで費用が変動し、1Kや1DKで数万円から2LDK以上では20万円を超えることも珍しくありません。
整理には不用品回収費や大型家具の運搬費も含まれるため、余裕を持った資金計画を立てることが、家族の経済的・精神的負担を和らげる重要なポイントとなります。
終活資金を準備する3つの方法

終活で必要となる費用は、葬儀やお墓、介護や生前整理など多方面にわたるため、計画的な資金づくりが欠かせません。
ここでは、現金を手元に確保する方法から保険・積立制度まで、代表的な「3つの備え方」を詳しく紹介します。
預貯金・積立
最も基本的かつ自由度が高いのが、銀行の預貯金や積立預金を活用する方法です。
定期預金や積立定期であれば少額から始められ、利息や解約手数料を気にせず目的に応じて使える点が大きな利点です。
例えば葬儀費用や介護費用、住まいのリフォームなど、想定外の支出が生じてもすぐに対応できます。
さらに金融庁が推奨する「つみたてNISA」や定期積金を活用することで、低リスクで資産を増やすことも可能です。
参考:【将来が不安になる理由とは?】不安が発生するしくみと取り除く方法を解説
生活費とは別に終活専用の口座を作り、毎月一定額を自動引き落としにすると、無理なく計画的に資金を積み立てられます。
こうした現金資産は相続時にも扱いやすく、家族が手続きしやすいというメリットもあります。
生命保険・葬儀保険
保険を利用する方法は、必要なときに確実に資金を受け取れる点で心強い選択です。
一般的な生命保険は死亡保障を活用して遺族が保険金を受け取り、葬儀費用や相続税の支払いに充てられます。
近年は、葬儀費用に特化した葬儀保険も増えています。
これらは少額から加入でき、契約から短期間で保障が始まり、保険金を直接葬儀社に支払える商品もあるため、家族が費用を一時的に立て替える必要がありません。
厚生労働省の調査によれば全国平均の葬儀費用は100万円を超えるため、保険を組み合わせることで急な出費への備えがより確実になります。
契約にあたっては受取人の指定や解約返戻金の有無、保障期間を細かく確認し、ライフプランや終活の希望に沿った商品を選ぶことが大切です。
参考;葬儀保険とは?仕組みや種類、互助会との違いを解説 | 終活スタイル
互助会による積立とサービス予約
互助会を活用する方法も、計画的に終活資金を準備するうえで有効です。
互助会は葬儀や法要など冠婚葬祭にかかる費用を毎月一定額積み立てる仕組みで、会員は割安価格で葬儀一式や会場利用、祭壇、運営サポートなど幅広いサービスを利用できます。
「月々2,000〜5,000円程度」の少額から始められ、物価上昇やサービス価格の変動を受けにくいのが特徴です。
契約内容によっては満期後に積立金を現金化できる場合もあり、葬儀以外の用途に柔軟に対応できるプランもあります。
最近ではオンラインでの相談や資料請求が可能な互助会も増えており、複数のプランを比較しながら自分に合った内容を選びやすくなっています。
地域や会によって解約条件や提供されるサービス内容が異なるため、契約前に細かく確認し、家族にも共有しておくことが安心です。
参考:互助会のメリットとは?葬儀保険との違いを徹底比較!知らないと損する5つの特典
まとめ
終活にかかる費用は、葬儀やお墓、介護や生前整理など幅広く、総額で数百万円に及ぶこともあります。
早めに備えを始めれば、想定外の出費にも動じず、自分の希望に沿った最期を迎えることが可能です。
資金づくりの中心には、自由に使える預貯金や積立、保障を備える生命保険や葬儀保険、さらに少額から無理なく積み立てられる互助会が挙げられます。
これらを組み合わせれば、必要なタイミングで資金を確保でき、家族の負担を大幅に軽減できます。
地域や希望に合った互助会を効率的に探すなら「ごじょスケ」が便利です。
居住地域を選ぶだけで条件に合った互助会の詳細をまとめて取り寄せられる資料請求フォームが用意されており、全国の互助会の仕組みやメリットを比較しながら、最適なプランを選べます。
ごじょスケを活用すれば、終活の第一歩を安心して踏み出し、自分らしい最期を実現するための確かな準備が進められるでしょう。





