形見分けとは?
故人と別れを惜しむ時間を長く持てる
今回は、形見分けについてです。形見分けというのは、ブッダが弟子に自分の遺品を渡したことから始まるといわれています。本来は、死者の魂が残されたものに宿る、という考えから、衣類だけを近親者に贈る習慣だったようです。今では、故人の記念として、記念になる品物なら特にこだわらずに贈るようです。場合によっては、故人の趣味や好きだった品などを買って渡すようなケースも出ているようです。
ちなみに、形見分けの時期がその宗派によって違うのはご存知でしょうか。それぞれ、以下のようになっています。
仏式=四十九日の後に |
神式=五十日祭のころに |
キリスト教=とくに形見分けの習慣はなし |
形見分けの方法
基本的に故人の生活用品は処分します。形見分けの対象となるのは以下のような品々です。
洋服 |
時計 |
バッグ |
身辺の小物 |
家具 |
贈るものとしては傷んでいるもの、汚れているものはやめ、形見分けする衣類などはクリーニングに出しておくのがマナーです。小物なども綺麗に拭いておくようにします。
形見分けを行う相手は、基本的には親戚とごく親しい知人になります。遺品を贈る人たちを決めたら、自宅に招いてお渡しします。場合によっては先方へ持参するようなこともあるようです。逆に、遺族から形見を受けて欲しいと言われたら、自分から受け取りに行くのが礼儀とされています。日時を相談した後で受け取りに行きましょう。
ただし、原則として、目上の人には形見分けをしないのがマナーです。もしも、どうしても先方が「欲しいのですが」といってきた場合にみ、贈ってもかまわないとされています。
贈るときには遺品を袋や布などに包んではいけません。包まずにそのままにして渡すのがしきたりです。
まずはリストを作ろう
遺品は故人を思い出してもらうために渡すものですから、どういったものがよいかは相手との付き合い方や年齢、好みなどを考えながら渡していく形になります。
まずは、形見の品になりそうなものをピックアップして、渡す人を考えながら分けていくのが良いでしょう。ただし、形見分けの際には、高価なものを贈るときには注意が必要です。その場合は、贈与税の対象になってしまうので、相手の負担にならないかを考えていく必要があります。これらを守っていけば、皆さんにも故人にも喜んでもらえる形見分けができるはずです。