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還暦過ぎて僧侶の道に進む

2019年07月01日

僧侶になるには、仏門に生まれるしかないと思っている人が多いと思います。筆者もそうでした。少子高齢化は仏門だって無縁ではありません。それに、必ずしも全ての仏門に生まれた子弟が僧侶の道を選ぶわけではない。後継者不足は寺院にとっても深刻な問題です。住職がいなくなったため廃寺となる寺院も増えています。この課題を解決するための取り組みを仏教界は宗派を越えて始めていました。

通信教育で仏教を学ぶ

 東京国際仏教塾が、1988(昭和63)年に発足しました。「還暦得度運動」を提唱する岐阜市にある無量寿山光明寺の住職、大洞龍明師が宗派を越えて同士を募り設立されたものです。「還暦得度運動」とは、還暦(60歳)という節目を機に仏教の教えを学び、その後の人生を仏教と共に歩むことを勧める活動です。入塾して課程を修めると、僧侶の資格を得る道が拓かれます。履修課程は、仏教入門課程(通信教育の基礎課程)、宗旨専門課程(実習)がそれぞれ前期(4月から10月)、後期(11月から3月)に分かれて行われ、通年(1年)で修了できるカリキュラムが組まれています。

修行研修やスクーリングも用意されている

 入門課程は通信教育ですが、2泊3日の修行研修が2回組み込まれています。また、東京大学仏教青年会でのスクーリングもあるので、2カ月に1回は独学ではなく共に学ぶ仲間たちと交流しながら、寺院の現場近くで学べる機会が用意されています。専門課程は入門課程を修了した人の中で希望者が進むことができます。ここでは、天台宗、真言宗、浄土宗、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗の7つの宗派の中から1つを選択して、宗派の歴史や教義、読経や仏前での作法といった実践を学ぶことになります。なお浄土真宗は毎年開設されていますが、他の宗派は3人以上の希望者が集まったときだけ開設されます。

500人近い僧侶が誕生

 平成の30年間を通して活動をされてきたことになるわけですが、東京国際仏教塾がホームページで公表している統計データによると、この間に入塾した人は1,902人を数えています。専門課程を修了した人は1,246人、得度を得た人は727人となっています(僧侶になった人は480人以上と公表しています)。これは結構大きな数字だと思います。全国の寺院の数、僧侶の数から考えると微々たるものなのかもしれませんが、東京国際仏教塾が存在しなければ仏門と無関係だった人が僧侶になるケースはほぼゼロだったでしょう。このような活動を積み重ねていくこと、そしてさらに拡げていくことが、仏教界の持続的な発展に繋がるのではないでしょうか。

 

 塾生の年齢は20代から70代幅広く集まっているようです。「還暦得度運動」と銘打っているとおり、定年後の第二の人生として、また転職を僧侶にという人もかなり多いようです。塾のホームページには「卒業生は今」という、塾を修了した人の体験談、現況についても掲載されていますので参考にされると良いですね。

 なお募集期間は毎年、11月下旬から3月下旬です。興味を抱かれた人は、今から資料を取り寄せて研究してください。新しい道が見つかるかもしれません。