兵庫県内には、いくつもの互助会がありますが、その中で代表的な「3つ」はこちらです。
- ベルコ
- (株)平安
- (株)117
それぞれの互助会では、会員向けにお得な積み立てプランを設定しています。
ベルコでは、月2000円を10年間120回分積立てて「24万円」になるBCコースと、月4000円を同様に10年間積み立てて「48万円」になるBDコースがあります。
(株)平安では、「24万円、36万円、48万円」の3つのコースがあります。
(株)117には「15コース、30コース、45コース、60コース」の4つのコースが設定されています。
それぞれの葬儀のコースには、グレードの差はありますが、基本的なサービスが含まれています。
ただし、式場費や返礼品費、飲食代は含まれていないため、別途オプションとして支払いが必要です。
互助会に加入することで、将来の冠婚葬祭にかかる費用に備えられ、いざという時の相談先が確保できるという「メリット」があります。
その反面、積立金だけでは式にかかる全体の費用には足りないこと、解約に手数料がかかること、プランの種類が限られていることなどがあるので、十分に理解したうえで加入する必要があります。
目次
兵庫の互助会とお得なプラン
兵庫の代表的な3つの互助会、「ベルコ、株式会社平安、株式会社117」を紹介し、それぞれが用意しているお得なプランの内容をチェックしていきましょう。
ベルコ
<ベルコの紹介>
昭和44年(1969年)に兵庫県で創業したベルコは、全国18道府県に営業展開している日本最大規模の互助会です。
それぞれの地域に自前の式場施設を構えており、「200以上の葬儀ホール」と「30以上の結婚式場」を保有しています。
これらの施設はベルコの会員向けに優先的に利用提供しています。
ベルコでは、貸衣装や返礼品、写真撮影などさまざまな冠婚葬祭に関係する関連企業を運営しています。
会員になると、これらのサービスを割引価格で利用できるオプションサービスが受けられます。
<ベルコの冠婚葬祭プラン>
ベルコの互助会としてのプランは、基本的に「BCコース」と「BDコース」の2種類です。
BCコースは月々2000円の積み立てを10年間続けてトータル「24万円」になり、BDコースは月々4000円を10年間積み立てて「48万円」になります。
最終的に積み立てたお金を葬儀用とするか結婚式用とするかは、使う段階で決められます。
葬儀用プランには、どちらのコースにも基本となる祭壇、棺、遺影、霊柩車と葬儀を行う式場の設営や式の進行といったサービスが含まれています。
白木の祭壇が基本ですが、希望によって花祭壇、オリジナル祭壇、家族葬祭壇に変更が可能です。
基本プランには、式場費や飲食にかかる費用は含まれていませんが、互助会の会員であればベルコが運営する施設を優先的に使用でき、会員価格で利用できます。
式の後の飲食や返礼品なども、会員割引が適用されるためお得です。
<ベルコの会員特典>
ベルコの会員の一番の特典は、冠婚葬祭にかかる費用を節約できることです。
通常、県内の葬儀場で65万円かかるところが、ベルコの式場を利用すると「45万円」程になり、会員であれば「さらに割引されて24万円」に抑えられます。
また、冠婚葬祭に関係するあらゆるサービスを、ベルコの関連企業から会員価格で受けられるため、トータルで非常にお得になります。
(株)平安
<(株)平安の紹介>
1970年(昭和45年)に「兵庫県冠婚葬祭互助会」として創業した株式会社平安は、グループ年商92億2200万円(2022年)、契約口数22万2000口の規模にまで拡大し、本社のほかに県内5か所に支社を構えて600名近くの従業員を抱えるほどです。
葬儀ホール19か所、結婚式場1か所を保有し、「年間5656件の葬儀」と「148組の結婚式」(2022年度実績)を執り行っています。
冠婚葬祭に関連するサービスとして貸衣装や返礼品を扱っており、その他にも仏壇仏具、介護サービスといった事業も行っています。
<(株)平安の冠婚葬祭プラン>
平安には月2000円を10年積み立ててトータル「24万円」になるコースと、月3000円でトータル「36万円」になるコース、そして月4000円でトータル「48万円」になる3種類のコースプランがあります。
葬儀の場合はそれぞれのコースで含まれるサービスの内容やランクに違いがありますが、必要なサービス一式をパッケージにしてあります。
ただし、プランには式場費、飲食代は含まれておらず、オプションプランとして提供されます。
オプション料金は、平安が運営するサービスを利用するのであれば、会員価格として割引金額となります。
<平安グループと会員特典>
株式会社平安では冠婚葬祭の関連サービスとして、貸衣装、返礼品、仏壇仏具、お墓などをグループ企業で提供しています。
その他にも、介護サービスや介護用品のレンタルといった事業も行っております。
互助会の会員になることの特典として、こうしたサービスを割引価格で利用可能です。
(株)117
<(株)117の紹介>
昭和41年(1966年)に「姫路冠婚葬祭互助会」として発足した株式会社117は、現在、兵庫県内に本社の他に7つの支社があり、大阪や和歌山など合計で17の営業支所を構えて営業展開しています。
従業員は、パート・アルバイトを含めて約2100名という大きな組織です。
グループ年商167億円(2023年6月期)、会員数は約30万口、前受け金は520億円で、「年間に1万2000件以上の葬儀」と「630件の結婚式」を執り行っています。
葬儀ホール50ヵ所、結婚式場を7か所保有しており、会員向けに割引サービスで利用できるよう提供しています。
冠婚葬祭以外にも貸衣装、返礼品、仏壇仏具、介護福祉サービス、宴会場、レストランなど幅広い事業を展開しています。
<(株)117の冠婚葬祭プラン>
117には、15コース(1500円×100回)、30コース(2000円×150回/3000円×100回)、45コース(3000円×150回)、60コース(4000円×150回)の4つのコースプランが用意されています。
葬儀の場合はであれば、祭壇のサイズや花などに違いがありますが、それぞれのコースでひととおりの葬儀が行えるようになっているものです。
他の互助会と同様に、会場費や飲食代、返礼品の費用は含まれていないので、オプションプランとして別途の支払いになります。
<117カード特典>
117では互助会会員向けに「117カード」を発行しています。
カードを提示することで兵庫県や大阪府内にある「提携しているお店で10%程度の割引」を受けられます。
また買い物をするたびにポイントが付くようになっており、貯まったポイントは景品と交換可能です。
兵庫で互助会に加入するメリット・デメリット
互助会に加入することの「メリットとデメリット」を改めて確認しておきましょう。
メリット
1、冠婚葬祭が会員価格で利用できる
冠婚葬祭には、まとまった額の費用がかかりますが、月々数千円という金額を積み立ておくだけで将来必要な費用に備えることができます。
また、利用の際には会員価格としてお得な金額でサービスを受けることが可能です。
2、会員特典が一生涯利用できる
設定された積立金額を完納すると、生涯に渡って有効な会員特典が与えられます。
積立期間中の場合でも、残額を納付することで同様な扱いとなります。
3、提携の商品やサービスの割引クーポンがある
互助会の会員となると特典として、互助会の関連会社や提携先の店舗で割引サービスが受けられるようになります。
デメリット
1、プランが限られている
互助会ではプランごとに利用できる内容が設定されていますが、プランの種類が限定的であまり選択肢が少ないこともあります。
自分で希望する葬儀があっても、互助会のプランでは実現できないかもしれません。
2、お金が固定化される
互助会に積み立てを始めると、5年~10年間は継続する必要があります。
総額は「30万円~50万円」ですが、互助会での冠婚葬祭にしか使えないお金となって固定化されます。
しかも葬儀であればいつ使うのかもわからず、数十年間預たままの状態になる可能性もあるのです。
3、追加の費用が必要
互助会の積み立てプランに含まれているのは、葬儀にかかる必要最低限のサービス内容に限られています。
式場費用、返礼品代、飲食代などはオプションとして別途支払いが発生します。
互助会会員として割引価格で利用可能なケースが多いですが、積立金だけでは賄えないということは、事前に確認しておく必要があるでしょう。
兵庫県の葬儀時事情
兵庫県の葬儀に関する「特徴」や「費用」、「県内の代表的な斎場」などを見ていきましょう。
特徴
通夜の後に参列者に軽い食事を振る舞う「通夜振る舞い」の習慣は兵庫県にはあまりなく親族のみで食事をするのが一般的です。
これは関西地方全般に見られることです。
葬儀に飾られる供花として一般的に用いられるのは白菊が多いのですが、兵庫県では「樒(しきみ)」を供花に使うことが多く見られます。
独特の香りと毒をもつ樒は、魔除けの役割を果たすということからそのようになったそうです。
神戸市や周辺の地域では、故人を荼毘にふす前に樒の葉を水につけてお棺に3回振りかけるしきたりが残っています。
費用
2017年一般財団法人 日本消費者協会「第11回 葬儀についてのアンケート調査」によると兵庫県は127万1751円で全国30位と、大きな都市でありながら、それほど葬儀には費用をかけないという結果が出ています。
以前の葬儀では多くの参列者が参加する大規模なものが一般的でしたが、近年では「家族葬を中心」とした小規模な葬儀が主流となっています。
葬儀に対する考え方も時代と共に変化し、直葬で済ませる方も増えてきています。
今後も葬儀にかける費用の低下は続くことが予想されます。
斎場
<鵯越斎場>
鵯越斎場は、山に囲まれた自然豊かな場所にある公営斎場です。
建物はやや古い印象もありますが、清潔感がありバリアフリー対応となっています。
安置施設があるため、葬儀や火葬までの間ご遺体の安置が可能です。
(アクセス) 神戸電鉄「西鈴蘭台駅」からタクシー8分
<甲南斎場>
交通の便がいいロケーションにあり、バリアフリー完備でゆったりしたつくりとなっていることで人気のある斎場です。
宗派に関わらず葬儀を行うことができ、火葬場が併設されているので移動の必要がありません。
(アクセス) 阪急神戸本線「御影」駅からタクシー7分
<満池谷斎場>
火葬場が併設された公営斎場で、阪急甲陽園駅から徒歩7分と交通の便のいい場所にあります。
建物は非常にきれいで清潔感があります。
バリアフリー対応となっていますので、高齢者にも利用しやすくなっています。
(アクセス) 阪急甲陽線「甲陽園駅」から徒歩7分
互助会の組織とは
互助会がいつ誕生しどのように発展したのかといった「歴史」と互助会が運営されている「仕組み」、そして全国的な互助会の組織ができた経緯について紹介していきます。
互助会の仕組みや組織については、こちらの記事も参考になると思います。
ぜひご覧ください。
>>【互助会とは?】互助会の仕組みや選び方、加入方法について解説
互助会の歴史
互助会は1984年にその歴史が始まりました。
戦後から3年たっていましたが、物資は不足しており人々の生活は苦しい状況が続いていました。
そういった中でも身内の冠婚葬祭はきちんとやってあげたいという人が多くなっていきます。
そこで、多くの人がお金を出し合うことで、お互いに助け合う組織を作る動きから互助会につながっていきました。
日本の経済が次第に回復し成長を続ける中で互助会は会員を増やしていきます。
高度成長の時期には若い世代の男女が大都市で働くようになり、結婚に備えて加入するようになりました。
近年では少子高齢化社会を迎えて、葬儀に備える需要が高まってきています。
互助会でも大きな事業の柱となっています。
互助会の仕組み
互助会の仕組みは、「相互扶助」といわれる会員同士が助け合うという考えが基本となっています。
互助会に加入した会員は、毎月数千円程度の積立を「5年~10年間」続けていきます。
加入したプランを利用するには、積立を完納するか、その前であれば差額を支払うことで割引サービスを受けられます。
互助会は加入者が積み立てたお金を預かりながら、資金を使って自前施設の建設や人件費に充て事業を拡大しています。
会員はその施設を割引して利用することができます。
互助会では複数のグループ企業を運営し、「冠婚葬祭に関する事業」を行っていることが多く見られます。
貸衣装、写真スタジオ、法要などのサービスを会員向けに割引して提供しています。
全国的な互助会組織
全国にある互助会の総数は250程で、それぞれは独立しています。
互助会に加入しているの総数は会員の総数は「2240万人」、預かっている積立金の総額は「2兆5000億円」になっています。
年間に国内全体で執り行われる葬儀のうち約2割に互助会が関わっています。
互助会に加入する人が増えてきた時代には、その流れに乗ろうとして新設の互助会が次々に立ち上げられていきました。
しかし全てがきちんと運営されていたわけではなく、中には経営が立ち行かなくなり破綻した互助会もありました。
当時は互助会運営のルールも確立されていなかったこともあって、加入者の積立金が返金されることもなく、社会的な問題となっていました。
そうした状況を危惧し、これからの互助会の在り方を考えて、健全な運営体制を構築しルール作りをしていこうとする動きが進みました。
経済産業省の管轄の下、「一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協」が立ち上げられ208の互助会が加入することになりました。
互助会を運営するために統一のルールが作られ、全国的に互助会の連携体制が構築されました。
会員は転居しても積立金を転居先の互助会で引き継ぐことが可能になっています。
また、加入した互助会が破綻するリスクに備えて、積立金の半額は保全されるような仕組みが作られています。
互助会の加入で注意すべきこと
互助会に加入する際に「知っておくべき確認ポイント」をご紹介します。
互助会の積立金は葬儀費用の全額を賄えない
互助会の積立は月々わずか数千円で経済的に負担になるような額ではありません。
完納まで続けることは難しいことではないでしょう。
ただし、5年~10年間の積立期間ずっと積み立てて完納したとしてもその金額で冠婚葬祭に必要な費用のすべてを支払うことはできないということを知っておいたほうがいいでしょう。
互助会の積立を完納した合計金額は「30万円~50万円程度」で、プランがカバーしているのは基本的な装具、式運営のサービスにかかる費用ぐらいまでです。
式場利用料、飲食代、返礼品代、宗教者への謝礼、火葬代は含まれていませんので、別途用意しなければなりません。
参列者の人数によって違いはありますが、「100万円~150万円程度」は考えておいたほうがいいでしょう。
解約には手数料が必要
互助会の積立を続けていくと数十万円のお金がたまってきますが、人によってはどうしてもお金が必要な事情が発生してしまうことも考えられます。
その場合、定期預金や保険は解約して現金を戻してもらうのに手数料は不要ですが、互助会の解約には手数料がかかりますので事前に確認しておいたほうがいいでしょう。
昔は25%以上の法外な手数料を差し引いて問題になったケースもありましたが、現在では「10%~15%」というように定められています。
経営破綻の可能性もありうる
互助会は会員を集めて事前に支払いをしてもらって運営しているので資金繰りが安定していますが、もしも経営に大きな問題が発生することになれば破綻の可能性はゼロではありません。
かつて互助会に加入する人が年々増えていた時期には、新規の互助会が次々に立ち上げられたことがあり、中には経営がうまくいかず破綻に追い込まれたケースもありました。
会員に返金がされず、社会問題にまで発展したこともあったため対策が求められるようになりました。
現在では、積立金の半分は何があっても保護されるような仕組みが構築され、安全性が保たれるようになりました。
互助会の選び方
互助会を選ぶにはどういった方法で選ぶといいでしょうか。確認してみましょう。
情報収集
互助会に加入することを考えたら、まずはできるだけ多くの情報を集めていきましょう。
互助会が開設している「ウェブサイト」を見ると基本的な情報は掲載されているので、そこを見て候補になりそうなものを選び出します。
その後、資料請求してより詳しく情報を集めていきます。
途中で不明点があれば小さなことでも遠慮せずに質問し、納得してから加入するようにしましょう。
自宅近くの互助会
互助会に加入後、実際に自分で冠婚葬祭を執り行うことになると、担当窓口の人と何度も打ち合わせをすることになります。
そのときに、互助会の事務所が自宅から遠い場所にあると、訪問するのも来てもらうのもなかなか大変なことになります。
なるべく自宅の近くに事務所がある互助会に加入することをおすすめします。
経営状態をチェック
互助会の積立期間は5年~10年、積立後にそのお金を使って式を行うまでに、人によっては10年以上預けたままになる場合もあります。
預けた状態で経営破綻してしまうと、積立金は半分しか戻ってきません。
経営状態を確認し、「口コミ」などもチェックしておいた方が安心できます。
【兵庫の互助会でお得なプランを紹介】兵庫県の葬儀の特徴や費用についても解説 まとめ
兵庫の代表的な互助会である「ベルコ」、「(株)平安、「(株)117」には、それぞれ会員向けにお得なプランとサービスを用意してあります。
また、冠婚葬祭以外でも、会員向けのさまざまなお得なサービスを受けることができます。
互助会加入を検討する場合には、互助会のメリット・デメリットをしっかりと考えて判断することが重要です。