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葬儀場での写真撮影、会葬者は控えたほうが賢明でしょう

記事公開日:2019.11.21/最終更新日:2023.04.25

葬儀の場は故人を見送る厳粛な場です。そして悲しみと心労の中にいる遺族を慰め労う場です。喪家側の人が、記録として残すために写真撮影をすることは全く問題ないのですが、会葬者が、葬儀の場や、遺族やほかの会葬者、祭壇や遺影ましてや故人の遺体を撮影する行為は、個人的にありえないと考えています。そもそも何故写真を撮るのかといえば、スマホでお手軽に何処でも何でも撮影することができるようになったから、なのでしょう。考えてみてください。スマホがなければ葬儀場にわざわざカメラを持っていきますか?

倫理面から考えてみましょう

冒頭で書いたように、喪家、つまり遺族側は別です。あくまでも会葬者の写真撮影についての考察であることをご理解ください。

驚いたことに、いくつかのサイトを見てみると、会葬者であっても圧倒的に写真撮影は原則OKという書き出しになっています。確かに法律で規制されてはいませんし、宗教的な禁忌に触れるわけではありません。しかしこれは倫理上の問題として考えるべきことでしょう。弔いの場でわざわざ写真を撮る必要があるのでしょうか?筆者は全く必要がないと考えています。

本来撮影すべき場でないところでの撮影はトラブルの元

倫理上の観点以外にも慎むべき理由はいくつかあります。まずこれは葬儀場だけではなく、お手軽撮影ができるようになったことで生じている問題点ですが、例えば会場で撮影をして、そこに会葬者が写り込んでいた場合にはその写真は個人情報とみなされる可能性があること。次に、遺族側の不興をかい後々トラブルになる可能性があること。もう1つ、会場(お寺や教会などの宗教施設や、斎場などの葬儀場)によっては写真撮影を禁じている可能性があること。

万が一撮影するとき絶対に守ってほしいマナー

これまであげた理由でご納得いただけずに、それでもどうしても写真を撮りたいという人は、せめて次のことだけは守るようにしてください。これが最低限のマナーです。

① 事前に(葬儀当日とかはNGでしょう)喪家や遺族に何故撮影したいのか理由を説明して、許可を必ず取ること

② 喪家や遺族から許可を得たら、宗教施設や葬儀社の了解もとること

③ 撮影のときにフラッシュを焚かないこと

④ シャッター音は消すこと

⑤ 撮影のタイミング(読経など宗教者のお祈りのとき、弔事を読んでいるとき、出棺時など厳粛なときは避ける)に気を付けること

⑥ 最低限の撮影に留めること

⑦ 撮影した写真をSNSなどネットにアップしないこと。これは200%NGです。

以上の③と④は、喪家側が記録として撮影するときの留意したほうが良いことです。

 

そもそも、厳粛な葬儀の場で、スマホを手にとっている行為自体、マナー違反だと筆者は考えています。