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年祝い (歳祝い)と 結婚記念日

記事公開日:2020.12.17/最終更新日:2023.05.02

互助会の歴史

人生のエポックとしては、厄年のほかに長寿を祝う年(歳)祝いと結婚記念日があります。それぞれどんなお祝い、記念日があるのか調べてみましょう。

年(歳)祝い

健康や長寿を祝う年祝いのルーツは平安時代だということです。貴族たちが40歳以降10年ごとの祝賀を営んでいましたが、室町時代後半に還暦(数えの61歳)をはじめ現在の年祝いの名称が固まり、その後江戸時代に入って庶民に浸透していったといわれています。

還暦(かんれき) 数えの61歳
古希(こき) 数えの70歳
喜寿(きじゅ) 数えの77歳
傘寿(さんじゅ) 数えの80歳
半寿(はんじゅ) 数えの81歳
米寿(べいじゅ) 数えの81歳
卒寿(そつじゅ) 数えの90歳
白寿(はくじゅ) 数えの99歳
茶寿(ちゃじゅ) 数えの108歳
皇寿(こうじゅ) 数えの111歳

かつては(一部地域では名残もある)厄年として捉えられていた、77歳、88歳もお祝いの年齢として入っています。一番始めの還暦は、社会的にも隠居や引退をする年齢であることを表すものでもありました。還暦の定番とされている赤い頭巾や、赤いちゃんちゃんこなどを贈ることには、これまでの労苦を労うとともに、余生をのんびり過ごしてほしいという願いが込められています。実際に少し前までは60歳は定年退職して年金の受給が始まる年齢でもありました。しかし現在日本の超高齢化社会では、60歳は現役バリバリで働ける(引退して遊んではいられない)、まだまだ若い世代となってしまいましたので還暦本来の意味合いは薄れていますね。

年齢の規則性は、ゾロ目の年齢と10歳単位できりがいい年齢、あと還暦、半寿、皇寿は満年齢が、10歳単位できりがいいということなんでしょうか。欠けている、例えば数えの71歳(満70歳)、数えの91歳(満90歳)などが含まれていない理由は謎です。

これらの年祝いの年齢は還暦と古希を除き名称の漢字に由来しています。喜寿は「喜」のくずし字(㐂)から七十七、傘寿は「傘」の俗字(仐)から八十、半寿は「半」を分解すると八と十と一に見えることから、米寿は「米」を分解すると八と十と八に見えることから、卒寿は「卒」の俗字(卆)を分解すると九と十に見えることから、白寿は「百」から一を引くと白になることから、茶寿は草冠は二十の旧字(廿)と見えることと下の脚を分解すると八と十と八に見え合計すると108になるっことから、皇寿は脚の「王」が一と十でつくられていると見立てて、冠に該当する白を白寿の99に見立て加算すると111になる、これらが由来とされています。

もしかしたら、当時の貴族たちが漢字、言葉遊びをしていて、節目となりそうな年齢の中からこじつけを設けることができたものを年祝いにしたのかもしれないですね。

結婚記念日

夫婦が結婚した日を祝う結婚記念日は、17世紀のイギリスがルーツであるといわれています。当時のイギリスでは、5年、15年、25年、50年、60年を節目の年として祝っていたそうです。この習慣がアメリカに伝わった時に、当時の商人たちがビジネスチャンスと考えたのでしょうね、一気に新しい記念日が増え広がって現在のような記念日の種類が完成しました。いつの世も逞しい商魂が新しい文化をつくり出していくのですね。日本に伝わったのは明治以降だということです。

1周年 紙婚式
2周年 藁婚式
3周年 革婚式
4周年 書籍婚式
5周年 木婚式
6周年 鉄婚式
7周年 銅婚式
8周年 青銅婚式
9周年 陶器婚式
10周年 錫婚式
11周年 鋼婚式
12周年 絹婚式
13周年 レース婚式
14周年 象牙婚式
15周年 水晶婚式
20周年 磁器婚式
25周年 銀婚式
30周年 パール婚式
35周年 珊瑚婚式
40周年 ルビー婚式
45周年 サファイヤ婚式
50周年 金婚式
55周年 エメラルド婚式
60周年 ダイヤモンド婚式
70周年 プラチナ婚式

これだけの数の結婚記念日は商魂由来としかいいようがないです。銀婚式と金婚式は一般的にも認知されていますが、ほかは意識すらしたことがない人がほとんどでしょう。しかし、結婚記念日に紙や藁細工の品や書籍を贈ったら、殴られそうな気がしませんか?