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弔電のお礼

記事公開日:2017.06.23/最終更新日:2023.04.07

読了予測:約2分

お葬式のときに、会葬された人には会葬御礼をお渡ししますが、弔電をいただいた人にどのようなお礼をすれば良いのでしょうか。お礼は必要なんでしょうか。結構悩んでいる人が多いようです。

品物は必要ない

弔電をいただいた人に対して、品物でお礼をする必要はない、というのはほぼ共通している慣習と考えて良いようです。

礼状も出さなくても良い

お礼状を出すことを勧めている人が多いです。確かに礼にかなっているようには思います。ただしケースバイケースではないでしょうか。弔電を送るのは、どのようなケースがあるか考えてみると分かります。

①故人(あるいは家族)と親しい間柄だが、お通夜もお葬式もどうしても行くことができない

②故人との関わりは薄く、お通夜お葬式に会葬するほどではないが、お悔やみの気持ちを伝えたい

③故人あるいは家族の仕事上の関係者(会社だったり上司や同僚、取引先)

この3ケースに分類されるかと思います。そして一つ忘れてはならないのは、弔電には差出人の名前や場合によっては故人との関係は記載されていますが、差出人の住所(連絡先)までは記載されていません。以上から考察してみましょう。

①の場合は弔電だけではなく、供花やお香典が届くことが多いので、供花やお香典に対するお礼がすなわち弔電へのお礼ともなります。①の関係で弔電だけだとしたら何らかの事情があるのでしょう。親しい関係なのですからお礼状などよりも電話でお礼の言葉ととともに話をするほうが良いと思います。②の場合、お礼状を出そうにも住所が分からないというケースのほうが多いでしょう。つまり出せないということになります。③の家族の関係者であれば後日お会いしたときに口頭でお礼を述べればそれで十分でしょう。③の故人の関係者で家族がその人の住所が分かる場合にはお礼状を出したほうが良いかもしれませんが、電話によるお礼でも十分礼にかなっていると思います。

 

インターネットで調べると、弔電へのお礼状の書き方、文例などのサイトを多く見ることができます。しかし実際には上記のような対応にならざるを得ないと思います。遺族はお葬式の後も数多くやらねばならないことを抱えています。すべての弔電の差出人が誰で住所はどこか調べるなんてことは現実的ではありません。弔電に対してお礼状を送ることが礼儀だと勧めるのはいかがなものか、というのが筆者の意見です。無論、お礼状を出したいという人に出すものではない、という意味ではありません。出さなくても失礼ではない、ということですのでご理解ください。