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ドライブスルー葬儀場が登場

記事公開日:2018.01.05/最終更新日:2023.05.15

読了予測:約2分

日本で(おそらく世界でも)初めて、自動車に乗車したまま会葬をするドライブスルーシステムが導入された葬儀場が誕生しました。誕生の背景と仕組みをご説明しましょう。

高齢者や要介護者が参列できるように

導入したのは、長野県上田市にある葬儀会社「レクスト・アイ」が新たに開業した「上田南愛昇殿」です。2017年12月17から営業を開始しています。葬儀をここまで簡素化して良いのか、という批判の声は導入を決めたときから多かったようですが、同社は車椅子生活を余儀なくされている人や、人の介助なしでは活動できない人が、葬儀に参列しやすくなることのほうが重要だと考えて、導入に踏み切ったそうです。

どんなシステムか

ファーストフード店のように、ドライブスルー専用の弔問場所が設置されます。弔問者は専用レーンを自動車から降りることなく進み、順番が来たらタブレット端末(ないし帳簿)に自動車の中で記帳し、その場でスタッフにお香典を窓越しに手渡します。お焼香も車内にいながら、火を使わない電熱式焼香システムで行います。車内からは葬儀場の遺影を見ることができ、また遺族はモニター越しに弔問者の様子を見ることができる、という仕組みです。

賛同者が増えているようです

導入が発表されたのは2017年の夏。それ以降批判の声もあるようですが、高齢者や障害者のことを考えてくれたと評価する声が増えているそうです。会葬者は、故人や遺族と親しい人と、親しいとまでいかないが縁があった人に大きく分けることができます。遺族、親族、親しい人は葬儀、告別式を通して参列しますが、お焼香だけという人用の焼香台が参列者用とは別に設けられる(式場の外ないし式場の入り口付近など)ケースがあります。それからすると、お焼香だけの会葬者用に、別途ドライブスルー焼香台が設けられるということに大きな違和感は覚えません。不謹慎だという意見も理解できますが、「お焼香だけでも」と希望する人が身体の不自由を理由に会葬を諦めて誰かにお香典を託す、というケースがこれまでもあったことを考えると、故人を悼みたいという縁ある人の思いを叶えるための方法として、認知されていきそうな気がします。ただし、事業者側の設備投資は結構な費用になるでしょう。そして、遺族も葬儀場もドライブスルー利用者の数は予測できない。このあたりのギャップが、普及するかどうかの課題にはなりそうです。

 

上田南愛昇殿 http://lext-ai.com/?p=93