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忌引をとるとき気をつけたいこと

記事公開日:2018.07.18/最終更新日:2023.05.01

読了予測:約4分

親や兄弟などの親族が亡くなったときは、お葬式への参列や喪に服するという理由で、学校や会社を休むことができる「忌引」という制度があります。ここでは忌引を申請するときに気をつけることも含めて、忌引について考えてみましょう。

そもそも忌引とは

学校の休日は、公立校であれば教育委員会が、私立校なら学校単位で定めます。会社など社会人の休日は、労働基準法に基づいて会社ごとに定められた休日(組織の勤務体系により異なります。有給休暇も含みます)になります。忌引はこのような公の制度に基づいた休日ではなく、社会慣習的に親族が亡くなったときに喪に服する期間として認められている休日です。そのため社会通念上は認識されていますが、法定休日ではないので学校の教務規則や、会社の就業規則や労働条件で認められていないことも有りえるのです。ご自身が通う学校や会社が忌引を制度として認めているかどうか、まず確認してみてください。多分学校は問題ないでしょうが、会社は規模や経営者の考え方よっては制度化されていないところもあるかもしれません。

忌引の日数

既に書いたように法定ではないので、絶対的な日数は存在しません。それぞれの規則によって定められています。一般的には親族との関係性により次の日数だと認知されています。

配偶者 10日
1親等(血族) 父母 7日
2親等(血族) 祖父母、兄弟姉妹 3日
3親等(血族) おじ、おば 1日
1親等(姻族) 配偶者の父母 3日
2親等(姻族) 配偶者の祖父母、兄弟姉妹 1日

なお、亡くなった親族の居所が遠隔地だった場合に、移動する日数を前後に加算して忌引として認めてくれるかどうかですが、それも規則等で定めがあるか、運用方法として認められているか次第です。日数も含めてさまざまです。

ところで学校の場合は、欠席にはなりませんが、出席にもならないため、進級や卒業に必要な出席日数にはカウントされません。皆勤賞を狙う人以外はあまり影響ないかもしれません。

忌引を申請するとき気をつけたいこと

◯規則を確認し認められている日数を把握する(移動日が認められているかも)

◯学校であれば担任の教師、職場であれば上司に速やかに次のことを連絡する

  • 亡くなった親族との関係性
  • いつから何日間休むのか
  • 休んでいる間の連絡先

連絡方法は電話が良いと思います。突発的なできごとなので仕事で上司にフォローしてもらう必要もあるでしょう。まずは電話で一報を入れて、仕事に関するフォローのお願い含めて詳細をおってメールすればベストな対応だと筆者は思います。なお忌引申請の書類が必要なところもあるかもしれません。ただし、忌引は事前に予想できることは少ないので、忌引後の提出で問題ないはずです。

忌引を取得するときに気をつけたいこと

◯同僚へ連絡する

申請は教師や上司だけで問題ありませんが、職場の場合は同僚にフォローしてもらわねばならないこともあります。上司への連絡に続けて、簡潔に事情を伝えて負担をかけることへのお詫びとフォローをお願いすると良いでしょう。詳細はメールで後ほど伝えるとして、上司同様に一報は電話をお勧めします。

◯葬儀の詳細を連絡する

社員の親族が亡くなったときは、会社としてあるいは上司や同僚が弔問、弔電、供花などの対応をすることが一般的です。忌引申請後で良いので、次のことを伝えましょう。

  • 亡くなった親族の姓名
  • 喪主
  • 葬儀会場
  • 日時

◯取引先への連絡はどうする

マナー的には、忌引によりアポイントをキャンセルしなければならない、などで迷惑をかけることがなければ連絡する必要はないと筆者は考えます。あとは、個人と個人の関係性で判断してください。

忌引後の出勤で気をつけたいこと

教師や上司、同僚に、葬儀が無事に済んだことの報告、急な不在をフォローしてもらったお礼を伝えるようにしましょう。弔問、弔電、供花、香典をいただいた人には個別にお礼の言葉とともにお返しを渡してください。

 

ネットでは、「忌引が認められないブラック企業」といった話も見受けられます。しかし、制度化されているのに認めないのはブラックですが、制度化するかどうかはその組織の判断なんですよね。法定休日ではない以上、自分が属する組織が忌引を認めているのかどうか、早めに確かめておきましょう。