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空き家の維持管理をサポートするサービス

記事公開日:2018.01.05/最終更新日:2023.05.10

適正な管理がされていない空き家は周囲に悪影響を与える危険性があることから、「空家等対策の推進に関する特別措置法」によって一定の規制がされていることは以前の記事でもご紹介しています。

※「実家が空き家の場合の対応は」https://www.gojyokuru.net/syukatu/other/447/

空き家対策として考えられる、「売却」「解体」「賃貸」の方法を採らずに、「整備・管理」し続ける場合に、そのサポートをするサービスがあるのでご紹介しましょう。

事業者が提供するサービス内容

サービスを提供している事業者は、地域の工務店や造園会社、賃貸住宅管理会社、警備会社、便利屋、NPO法人などさまざまで、事業者によってサービスメニューは異なります。メニューは大きく分けて、屋外管理業務と屋内管理業務に分かれます。

屋外管理業務は以下のメニューがあります。

1.建物および敷地内の確認・点検

2.敷地内の清掃片付け

3.郵便物等の確認

4.庭木の剪定

5.施錠の確認

6.近隣情報の確認

1.と2.は、ほぼどこの事業者でもメニューに入っています。3.は私信ですので個人情報が絡むこと、4.は造園会社などの技術が必要なことから、一部の事業者に限られているようです。費用は幅がありますが、月に1回2,000円から7,000円くらい。

室内管理は鍵を預かる必要があるため、レギュラーサービスではなく、オプションメニューとしている事例が多いようです。

1.60分程度の通気・換気

2.雨漏り確認

3.清掃

4.通水

費用は月に1回で5,000円から10,000円くらいです。

サービスを提供する事業者の一例

インターネットで検索すると数多くのサービスが見つかります。以下に一例をご紹介しましょう。

  • 大東建託パートナーズ「空き家管理サービス」 対象エリア:全国

http://www.kentaku.co.jp/etc/ak/service/index.html

  • NPO法人空家・空地管理センター 対象エリア:全国で対応エリア拡大中

https://www.akiya-akichi.or.jp/

このNPO法人は、メニューは限定されていますが、月額料金100円の管理代行サービスも展開しています。

  • ALSOK「るすたくサービス」 対象エリア:全国

http://www.alsok.co.jp/person/homealsok/rusutaku/

  • 九州電力「空き家サポート」 対象エリア:九州

https://www.kireilife.net/contents/akiya/

九州電力のサービスは、契約者限定のサービスである「九電あんしんサポート」の一環です。電力自由化に伴い、関東エリアでもグループ会社の「九電みらいエナジー」を介して契約者となることができます。ちなみに九電あんしんサポートには、空き家サポートの他にお墓の掃除、お墓参りを代行する「お墓サポート」もあります。

以上の4サービスは大手ないし広域で展開している事業者ですが、各地域には地域密着でサービスを展開している事業者もありそうですので、調べてみるといいでしょう。

空き家管理の資格も登場

空き家の対策は、不動産、建築などの専門知識や、関連する法律の知識が必要です。国家資格である、宅地建物取引士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、建築士、司法書士、行政書士などは、空き家対策の専門家(それぞれの専門分野は異なります)として、空き家の維持管理について相談をすることができます。一方で、「空家等対策の推進に関する特別措置法」が制定されたことから「空き家」がビジネスになると踏んだのか、いくつかの協会が設立されて、各協会が認定する民間資格も登場しています。

  • NPO法人空家・空地管理センター「空家空地管理士」

https://www.akiya-akichi.or.jp/about/akiyakanrishi/

前述した、代行サービスの提供もしているNPO法人です。

  • 一般社団法人空き家管理士協会「空き家管理士」

https://www.akiyakanrishi.org/abouts

  • 一般社団全国空き家相談士協会「空き家相談士」

http://akiyasoudan.jp/

改めてよく考えるものだと感心してしまいますね。ここでご紹介した3つの資格は、民間資格ですので法的実務を代行する権限は有していません。あくまでも維持管理も含めて空き家対策を相談する窓口レベルとお考えになったほうが良いでしょう。