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喪中はがき(年賀欠礼状)の書き方

記事公開日:2015.12.02/最終更新日:2023.04.07

メールの普及によって年賀状の交換が減っていると言われますが、手元に届くと、やはり嬉しいものです。毎年、趣向を凝らした年賀状を作成している人も少なくないのではないでしょうか。しかし、喪中の場合は控えるもの。今回は「喪中(もちゅう)」の意味と、喪中はがきの書き方を紹介します。  

 

そもそも「喪中」とは?

近親者に不幸があった場合、故人の死を追悼して慎ましく生活を送ることを「喪に服する」といいます。「喪中」とは、喪に服する期間(服喪期間)のこと。正月のお祝いや、結婚式など慶事の開催・参加を控えることが一般的とされています。したがって正月のお祝いの一つである、年賀状の交換はタブー。門松やしめ縄などの正月飾りも控えます。また、年始の挨拶も「明けましておめでとうございます。」といった「おめでたい」という言葉を使った挨拶ではなく、「昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願いします。」などと挨拶を交わすようにしましょう。 一方、神道には「忌中(きちゅう)」というものもあります。「忌中」とは、忌明けまでの忌服(きぶく)期間という一定期間のことをいいます。一般的に四十九日法要をもって忌明けとなります。死=穢れ(けがれ)とするもので、神社への参拝はNG。祝行事はもちろんですが、地域によっては魚・肉料理やお酒を控えるところもあるようです。 喪中と忌中は混同されがちですが、別ものです。ちなみに浄土真宗には喪中も忌中もありません。この機会にぜひ知っておいてください。  

 

喪中の範囲と期間は?

喪中の範囲は一般的に、自分を基準として2親等までとされています(下記親等図参照)。ただし、故人との関わりの深さによって一概には言えません。故人と同居していたか、別居していたか、さらに各家庭の事情や自身の気持ちにもよります。現代では、別居していた祖父母の場合は年賀状を出す人も少なくないとか。反対に3親等でもつながりが深ければ喪に服するという人もいます。もしも迷ったら年長者に相談するとよいでしょう。 喪中の期間については、1年が一般的。明治時代までは服喪に関する規定があり、続柄によって細々と決められていました。しかし現代では法律で定められていないため、各自の判断となっています。こちらもやはり各家庭の事情や自身の考え方にもよるため、迷った場合は年長者に相談しましょう。  

 

喪中はがきの書き方と投函時期は?

喪中はがきに書く内容は以下の4つです。  

  1. 喪中につき新年の挨拶を欠くことを伝える文章。
  2. 誰(差出人からの続柄と故人の名前)がいつ何歳で亡くなったのか。
  3. 生前のお礼や先方の健勝を祈る言葉など、結びの挨拶。
  4. 差出月(先方に届く月)。

 

この4つの要素で構成し、近況報告などは控えるようにします。デザインに決まりはなく、白地に薄墨で書いたり、背景にイラストが入っているはがきを使用したりなど自由。私製はがきを使う場合は、基本的には弔辞用切手を貼ります。 喪中はがきは11月中旬から12月初旬までに投函するようにしましょう。あまり早く出しても、喪中であることを先方に忘れられてしまう可能性があります。反対に、たとえ準備が遅れてしまっても必ず12月15日までに先方に届くように。年賀状の受付開始までに届けるのがマナーです。

Point!

「年賀」「お慶び」「おめでとう」など、年賀状で使用するような言葉はNG。「年頭」「年末年始」「年始」などと記しましょう。  

 

喪中に年賀状が届いたら…

喪中はがきは普段、年賀状の交換をしている人に送ります。故人の葬儀の喪主を務めた場合は、葬儀に参列した人や、参列していない友人、故人が生前に年賀状のやり取りをしていた人にも送るようにします。 もしも喪中はがきを出していない人から年賀状が届いたら、「寒中見舞い」を送りましょう。年賀状をいただいたお礼や、喪中であるために年賀状を出せなかったお詫びなどを記します。寒中見舞いは、松の内(1月7日)が明けてから2月3日(節分)までに送るようにしましょう。