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納棺(納棺の儀)の作法

2021年03月27日

納棺とは故人を棺に納めることです。入棺と呼ばれることもあります。通夜や葬儀と違って、あまり注目されることがない儀式ですが、この儀式をもって故人が旅立つための棺に入ることになる、つまり遺族には素の状態の故人と最後のお別れともいえる大切な儀式です。

遺体を死出の旅たちの服装で整える

以前は納棺をする時まで敷いた布団に枕飾りを施し遺体を安置することが一般的でしたが、現在は自宅や葬儀社の斎場での遺体の安置が納棺となる場合も増えています。その場合には、納棺をする前に「末期の水」をとり「死化粧」を施すといった儀式を行います。近年注目を浴びているエンバーミングを施す場合も、納棺前に行うことになります。

臨終 を告げられた後にすること

「ごじょクル」のエンバーミング

遺体を整え終わったら、仏式の場合は浄土への旅支度に向かうための巡礼服である死装束(胴に経帷子、頭に天冠、手に手甲、脚に脚絆、足に足袋、全て白地生地)を着せ、数珠、白生地の頭陀袋を持たせ、草鞋を履かせます。ただし仏教でも浄土真宗は死出の旅路という考え方をしないために死装束は着せません。キリスト教式も決まった服装はありません。

死装束を着せる理由

ただし最近では仏式であっても、昔ながらの死装束ではなく、故人が愛用していた服を着せるなど、色も白に限定されない服装が増えています。また、白い死装束も着せるのではなく、遺体の上にかけるだけというケースもあるようです。

遺体を棺に収めた後に副葬品を納める

昔は遺族、家族が数人がかりで遺体を持ち上げ棺に納めていましたが、最近は旅立ちの服装を整えることも含めた全てを、葬儀社のスタッフや葬儀社が手配した納棺師が行ってくれます。遺体を棺に納め終えたら、火葬に付す時に故人と一緒に燃やす副葬品を納めます。副葬品は故人が愛用していたもの、思い出の品などを納めるのですが、火葬に支障をきたすような不燃性の物、燃えるのに時間がかかりそうな物、爆発性・揮発性がある物は納めることはできないので注意が必要です。

副葬品としてお棺に入れてはいけない物

納棺の儀を行うタイミングと服装

通夜は遺体が棺に収まった状態で営まれますので、納棺は通夜の前日か遅くとも、通夜の直前には行わないといけません。服装に関しては、通夜当日に納棺を行うのであれば通夜に備えて喪服を着ていることになるでしょう。前日の場合は、地域によって喪服なのか平服なのかは慣習に倣うようにしてください。

納棺の儀の参列者は

これも地域の慣習により違いがありますが、一般的には遺族のみとされています。

納棺師(士)

最後に納棺師(士)に触れておきたいと思います。映画『おくりびと』で一躍その存在が知られるようになりました。故人の遺体を整え棺に納めるまでの一連の行為を施すことを職業としている人たちのことです。「師(士)」という文字が使われていますが資格(法定はもちろん民間資格もありません)として認定されているものではありません。納棺師の発祥は1954年に起きた青函連絡船洞爺丸沈没事故の時に函館市の海岸に数多くの遺体が流れ着き、市の住民が遺族への遺体引き渡しを手伝ったことから、葬儀における納棺を専門職とする人材ニーズに気づいたことがきっかけと言われています。