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香典を辞退されたらどうすれば良いでしょう

2019年07月31日

大阪を中心に関西圏では香典を辞退する葬儀が増えているという話を耳にします。なぜ大阪なのか、なぜ増えてきているのか、そして辞退された場合にはどう対応すれば良いのか考えてみましょう。

香典本来の意味を復習

 以前の記事にも書きましたが、香典は古くは香奠と表記されました。香はお香(又は線香)のことであり、香に代えて供えるものという意味があります。奠は霊前に供えるもののことで、古くは故人に対するお供えだけでなく、遺族を助けるものという意味合いもあり、金銭ではなくお葬式の際の食事に用いるための食料品などでした。つまり葬儀で時間も金銭も労力もかかっている喪家を助けるという相互扶助の精神が根本にあるわけです。

背景には大阪と東京の葬儀スタイルの違いが

 大阪を中心にした関西圏と関東圏(主に東京)の葬儀では、会葬後の会食(お斎、精進落し)スタイルに次のような違いがあるようです。

東京:会葬者全員が会食の場に通される。料理は大皿に盛り込まれたもの中心で、故人を偲ぶために一口、一杯だけでも口をつけることが礼儀とされている。

大阪:一般の会葬者はお参りをした後は退出し、会食は親族を中心に特定の人のみが案内され、料理も1人ずつ用意されたものが供される。

 つまり飲食を供しないため費用がかからないことから相互扶助の必要性が薄れたこと、さらに香典返しの手間を省くために香典辞退が広がったと考えられています。

 最近では東京を中心に関東圏でも、家族葬などの小さな葬儀が普及してきたため、香典辞退が増えてきていると言われています。この場合に親族などごく親しい人のみで執り行う小さな葬儀に参列する人は、喪家に対して香典を渡していると考えられます。つまり一般の人に対しては、会葬を遠慮してもらうと同時に、香典も辞退するということだろうと筆者は考えています。

香典などを辞退されたらどうするのか

 新聞の訃報欄などで通夜や葬儀、お別れの会の案内を目にするときに、香典などを辞退する文面を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。喪家が香典などを辞退する際には会葬案内の通知にもそれと同様の文面が書かれることになります。文面は3つのパターンがあり、それぞれ意味合いが異なります。

① ご厚意(志)辞退申し上げます

香典、供花、供物など一切を辞退するという意味です

② 供花・供物を辞退申し上げます

文字通り、供花と供物を辞退するという意味です。

③ 香典を辞退申し上げます。

香典を辞退するという意味です。

 このような会葬案内を受け取ったら、喪家の意向に沿うことが礼に叶いますので、たとえ弔意を示したいという想いがあっても意に反する行為は慎むのが賢明だと思います。通夜や葬儀に参列した場合には、心をこめて故人を見送り遺された遺族に言葉で想いを伝えれば良いと思います。なお、香典のみを辞退された場合には、供花・供物で弔意を示すことは可能です。ただし念の為に「香典辞退とあるが、供花・供物は良いのか」葬儀社に確認するのが無難ですね。

 

 香典は日本の葬儀における、伝統・文化の1つでもありますが、現代人は形式的なもの儀礼的なものを忌避する傾向が強くなってきています。伝統や文化が失われていくということに一抹の寂しさを覚えますが、時代の流れなのでしょうね。