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バルーン葬 と 宇宙葬

2020年10月22日

葬送の方法はどんどん多様化していきます。近い将来日本人も月面に立つであろうという時代、民間宇宙旅行も夢ではない時代(お金はべらぼうにかかりますが)には、遺骨も宇宙に届くようになっているようです。アメリカで発祥した宇宙で遺骨を散骨するというサービスです。でも調べてみると、バルーン宇宙葬とシンプルな宇宙葬という言葉が存在しました。そこで、少し調べてみることにしました。

バルーンに遺骨を納めて空に飛ばす

まずはバルーン宇宙葬とはどのようなものか理解することにしましょう。ある記事を読むと日本では40年程度の歴史があり、宇宙葬より古い歴史があると書かれていました。バルーンを本業とされていた企業や、石材店が本業の企業など、複数の事業者がサービスを展開しているようです。どれもサービスの基本的なところは同じで、大型(直径1メートルから2メートル)のバルーンに遺骨(砕骨したもの)を納めて空に飛ばし、空中で散骨するというものです。費用は20万円台からと比較的お手頃であること、バルーンを打ち上げる場所や日時を選ばないことが特徴のようです。

散骨の1つです

気になるのは、ここではグレーゾーンであることからお勧めしていない散骨の1つであることです。空といっても飛ばす場所は日本国内ですから、条例で規制されている市町村ではできないのではないかと推測します。それからネーミングから宇宙に散骨というイメージを抱かれる人もいらっしゃると思うのですが、バルーンは成層圏までしか飛びません。事業者も成層圏での散骨であることを説明しています。つまり宇宙までは届かない、これはしっかりと認識してください。さらに、成層圏で破裂したバルーンから飛散した遺骨は偏西風にのって地球上空を回り続けるという説明もありますが、100%地表に降りてこないということは言えないはずです。成層圏まで飛ばしたバルーンが破裂した欠片は全て重力に引かれて地表に落ちてくるという専門家(葬儀関係者ではありません)の説明も目にしました。バルーンの欠片が落ちてくるなら、やがて遺骨も落ちてくるでしょう。もしも地表に撒かれることになるとしたら、それが海の上や、野山ならまだしも、街中に降りてくるかもしれないのです。このあたりも理解された上でご判断されることをお勧めします。

宇宙葬は日本の法律の管轄外

次に宇宙葬とはどのようなものかというと、文字通りロケットに遺骨を納めた骨壷に代わるカプセルを搭載して打ち上げて、成層圏を抜けた宇宙(高度1万メートル以上)でカプセルを放出するというものです。世界で初めて行われた宇宙葬は、1997年4月21日に映画スタートレックのプロデューサーなど24人の遺骨を載せてカナリア諸島上空から空中発射型ロケットで発射されたものだそうです。その後アメリカで複数の事業者が宇宙葬を展開しており、そのプランも、単純に打ち上げるだけというものから、人工衛星に搭載して最長240年間地球の軌道を周回するというものや、遺骨を月面まで運ぶというもの、宇宙探査機に搭載して宇宙の果まで飛び続けるというプランなどがあるようです。費用も幅があり、打ち上げるだけであれば50万円弱、宇宙の果まで飛び続けるプランは約250万円だとか。日本ではこれらのサービスを展開しているアメリカのセレスティス社の代理店と、エリジウムスペース社と提携している企業が、これらのサービスを提供しています。つまり日本の企業はサービス窓口であり、実際に散骨を行うためロケットを飛ばす場所は国外ですので、日本の法律、規制の適用外となるためにグレーソーンにかかることがないため、そこの心配はしなくて良さそうです。

全てを宇宙に飛ばすことはできない

1つ問題があるとしたら、宇宙に飛ばすことができる遺骨の量です。決して広くはないロケットに納めるのですから、コンパクトであることが求められます。そのために費用は遺骨の量に比例して高額となるようです。つまり宇宙に飛ばすことができる遺骨は一部でしかないということになります。遺骨は分骨して、一部は宇宙に、残りはやはり永代供養墓など墓所に納める必要があることにはご留意ください。

 

遺骨を宇宙まで飛ばすことができたら、それは夢がある選択肢かもしれませんね。現状では宇宙のゴミ(スペースデリブ)となる心配はない、とアメリカの事業者は説明しています。将来大量の宇宙葬が行われるようになった時に一抹の不安は残りますが、今は考えなくても良いのでしょう。1つの新しい葬送の形として、広がっていくかもしれません。