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仁徳天皇陵の発掘調査に宮内庁外の学芸員が初参加

2018年10月30日

各新聞記事やテレビのニュースで、宮内庁が「仁徳天皇陵」として管理する日本最大の古墳である「大山陵古墳」において、2018年10月23日から宮内庁と堺市による初の共同発掘調査が始まったと一斉に報道されました。全ての考古学者が、研究対象としての重要性、貴重性を認めている仁徳天皇陵ですが、皇室(歴代天皇)の陵墓として宮内庁が管理しているため、宮内庁以外の機関が調査に参画するのは初めての試みになります。

仁徳天皇陵のおさらい

 大阪府堺市にある前方後円墳です。古墳が位置する堺市ではホームページでその大きさを次のように表示しています。

古墳の最大長:840メートル

古墳の最大幅:654メートル

墳丘の全長:486メートル

 堺市や堺観光コンベンション協会などは仁徳天皇陵を、クフ王ピラミッド、始皇帝陵墓と並ぶ世界三大墳墓と称しています。これについては認定機関があるわけではないので、正しいかどうかは別として、日本最大級の古墳であることには違いありません。古墳の中でも天皇の陵墓は、設けられた参拝所で参拝することはできますが、その内部に一般人はもちろん、皇室、宮内庁以外の人が立ち入ることは許されていません。外から眺めるだけですが、この御陵周辺にも小さな古墳が多数あり、周遊路も整備されているため観光スポットとしての人気は高いです。なお1周するには約1時間かかります。

歴史の教科書では大仙陵古墳

 ところで仁徳天皇陵と聞けば、ある年代から上の人であれば、すぐに分かる陵墓だと思います。実際に歴史の教科書で「日本最大の前方後円墳である仁徳天皇陵」と教えられていました。その根拠は宮内庁が仁徳天皇の陵墓であると認定しているからなのですが、現在の学術的には、仁徳天皇崩御が399年で陵墓の建造は5世紀中盤との節が有力視されていてタイムラグが生じることから確定はしていません。そのため現在の教科書では仁徳天皇陵とは記載せず大仙陵古墳(または大山古墳)とされているケースが増えています。大規模な発掘調査をすれば明らかになるのでしょうが、宮内庁は歴代天皇の陵墓は「尊厳の対象として保持する」ことが重要という姿勢で、学術調査を厳しく制限してきました。その経緯からすると今回の共同調査は実に貴重な機会なのです。

 

 今回の調査は宮内庁から、市内に多数の古墳を有し、古墳に関する知見や調査実績が豊富な堺市に申し入れたそうです。堺市の報道発表によると、市から派遣されるのは学芸員(堺市職員)1人だけのようですが、この学芸員の方の興奮と喜びが手に取るように分かりますね。なぜ宮内庁が協力を要請したのかは記事にはありませんが、宮内庁が方針を変えた理由は、なんとなく想像がつきます。12月上旬まで調査は続きます。何か大きな成果が出ることを期待したいですね。

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