2019年8月20日から22日にかけて東京ビックサイトで、第5回エンディング産業展が開催されました。過去最多となる90超のセミナーが実施され、出展社も前年から10%は増えた約230社とこれも過去最多でした。
実施概要
まだ事務局発表がないため入場者数は分かりません。第3回寺社設備産業展、第3回メモリルストーンショーが同時開催されており、まさに葬儀・埋葬・供養に関する設備・機器・サービスの総合産業展の名にふさわしいビジネスショーでした。ただ、今年から、BtoB商談および情報交換の場に限定という方針に変更されたことで、一般および学生の入場は基本的にNGとなったことは若干残念だったと思っています。一般と学生の入場者がほぼいなくなったことが、総入場者数にどう影響があったのか、減ったのか却って増になったのか興味深いです。
全体を通して
2018年までは一般入場者も数が多かったのでしょう。ですので、いわゆるBtoC向けの商材やサービスを出展している事業者も数多く見かけることができました。例えば手元供養や分骨供養のための美麗な骨壷、ペット専用の葬具や葬送サービスなどです。今回は事業者専門の産業展示会という前提ですので、出展社および商材やサービスにもその傾向が見られたように感じます。また一般入場者が目で楽しむことができる生花祭壇の数も大幅に減っていました。
今年で3回目となる「お供え花コンテンスト」は開催されていました。これはBtoCがメインのコンテンツだと思います。昨年同様に盛況だったことを見ても(別レポートを予定しています)、エンディング産業展の中で開催される各種コンテンツや、出展商材・サービスは一般の人も興味あるものも多いと思います。
やはり事業主(法人)向けのコンテンツ中心でした
エンディング産業における主体的な事業主・法人は、葬祭事業者とお寺だと考えられます。BtoB商談の場ということですから、出展商材とサービスは必然的に、葬祭事業者やお寺をターゲットとするものが多くなっていました。骨壷・お棺・仏壇・墓石・祭壇・ローソク、線香などの弔いのアイテム、葬儀業やお寺に対するマーケティング支援・ホームページ開設支援などですね。一般の人が興味を抱けるものは必然的に少なかかったと感じています。
中国からの数社が出展していたのも特徴的でした。日本の葬祭マーケットは中国の企業にとっても魅力があるのかもしれません。
昨年多かった手元供養とペット関連があまり目につきませんでした。これもBtoBにシフトした影響なんでしょうか。
来年はオリンピック開催の関係で11月開催になるのだそうです。ビジネスショーである以上はBtoBに限定したほうが、ブレがないのかもしれません。ただキャッチフレーズは「葬儀・埋葬・供養などの終活に関する設備・機器・サービス総合点」です。「終活」は裾野がまだ広く固まりきっていないこと、なおかつBtoCのサービスも多い分野であることを考えると、バイヤー商談展示会をメインとしながらも、一般・学生の入場を認めてもマイナスにはならないと思うのですが、どんなものなのでしょうね?