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余命が半年という「もしもの時」。そのときに自分にとり大切なことは何か、ゲームを通して疑似体験する

2020年02月25日

人生「もしもの時」を疑似体験するゲームが、少しずつ話題になってきています。そのゲームの名前は「もしバナゲーム」。終末期の医療やケアを事前に患者や家族、医師らと話し合うことを「アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP)」といいますが、日本での認知度や普及は、まだこれからの段階のようです。「もしバナゲーム」は、ゲームをする中で自然とACPの重要性や、考え方などが身につくというものです。

終末医療に携わる医師が開発

大元となるゲームは、アメリカのCoda AllanceというACPのサポート活動をする団体が開発した「Go Wishカード」というものです。千葉県にある亀田総合病院で、終末期の医療に携わっていた蔵本浩一医師や原澤慶太郎医師、大川薫医師らは、「もしもの時」になってからでは医療ケアについてじっくりと考える時間がなく、家族らは短時間での判断を余儀なくされる。もっと早い段階から、家族間で話し合いをする習慣を根付かせることができないだろうか、と常に模索していました。そんなときに、「Go Wishカード」の存在を知り、輸入してCoda Allanceの許諾を得て正確な翻訳をし、日本独自の遊び方を考案&開発。ゲームを普及させるために、一般社団法人iACP(アイ・エー・シー・ピー)を立ち上げて「もしバナゲーム」と名付け2016年から販売を開始しました。

大切なこと、逆に諦められることを、他人に説明できるように言語化する

オリジナルの「Go Wishカード」は、1人ないし2人でプレイするスタイルでしたが、「もしバナゲーム」は蔵元医師たちが考案した4人プレイが基本といえます。トランプ大のカード36枚が1セットとなっていて、カードには『あらかじめ葬儀の準備をしておく』『家族と一緒に過ごす』『お金の問題を整理しておく』『どのようにケアしてほしいか』『誰にそばにいて欲しいか』といった「もしもの時」考えるであろうこと、考えねばならないことが書かれています。

簡単に4人プレイのやり方をご案内しましょう。

各プレイヤーの余命がわずかという設定をします。

① 「手持ちのカード」として1人にカードを5枚ずつ配る。配られたカードは他の3人には見せない

② 残ったカードの中から場に5枚のカードを置く

③ 順番に、場に欲しいカードがあれば手持カードと交換する

④ 全員が交換するカードがなくなったら、場に新しい5枚のカードを置く

⑤ これを繰り返し、3回場のカードが変わったら終了

⑥ 1人ずつ、手持ちのカードから特に大切な3枚と諦めてもいい2枚を選び、選んだ理由を説明

レクリエーション感覚で気づきを得る

レクリエーション感覚を持ちながら、自分にとって大切なことを言語化する習慣が身につくゲームです。あらためて、と身構えるとなかなか口に出せない、そのため深く思考することもできないし、ましてや言語化したこともない。このゲームをプレイすることで、自分の価値観や、それを相手に理解してもらうためのロジック、そして価値観の違いなどに気づくことができます。たとえ始めは家族間でのプレイでなくても、言語化し伝えることの重要性に気づくことができたら、それを家族にしっかりと伝えれば良い。どちらかというと、始めは家族よりも、他人とのほうが、本音が出ることが多いようです。

また、何度かプレイすると、環境の変化で価値観が変わることも多いので、ゲームとしても決して飽きることのない面白さがある、といわれています。

 

ゲーム自体は、亀田総合病院の売店、iACPおよび、提携先の㈱シンクロイズムなどから直接購入することができます。またAmazonでも販売しています。Amazonの販売価格は1セット、2,650円。

試しに「もしバナゲーム」をやってみたい、家族以外とのプレイを希望、といった人には、iACPが主催するワークショップなどでプレイすることもできます。