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親に聞いておきたい「 菩提寺 」と「 檀那寺 」

2021年02月22日

無宗教という層が最も多い日本人ですが、江戸時代に遡った寺請制度によって多くの人は菩提寺または檀那寺が存在している筈です。親世代にとっても仏教は既に信仰の対象ではなく、葬式仏教としての意味しかもっていないかもしれません。しかし菩提寺や檀那寺があるのならば、そこには知っておかねばならないポイントがいくつかあるのです。

菩提寺、檀那寺とは

いずれも、先祖代々その寺の宗旨に帰依している寺院のことでしたが、現代では先祖が帰依していた寺院、という過去形になるのでしょう。その上で菩提寺は先祖の位牌や墓所が置かれている寺院で、檀那寺は檀信徒契約を結び檀家として運営を支援している寺院のことです。多くの人は菩提寺イコール檀那寺だと思います。菩提寺がA寺、檀那寺がB寺というケースはちょっと想定できないですが、墓所が戦前からある共同墓地、あるいは分家筋などの事情で墓所は公営墓地や霊園などという場合に菩提寺はないが檀那寺だけあるという人は結構いると思います。つまり分かりやすく言うと、次のようになります。

① 菩提寺がある(イコールその寺院が檀那寺である)

② 菩提寺がない(檀信徒契約を結んでいる檀那寺がある可能性がある)

檀家を引き継ぐ準備

菩提寺あるいは檀那寺がある場合には、親から檀家(檀信徒契約)を引き継ぐ必用があります。そのために次のことを親から聞いておきましょう。

① 檀家として何か役割(寺院行事の時、係や当番など)を担っているのか

② 墓地の使用料

③ 護持会費(寺院運営費用)

④ ②③のほかに負担している費用

⑤ 菩提寺または檀那寺の宗派や住職の名前

⑥ 菩提寺または檀那寺にお願いしている葬祭行事の種類とお布施(戒名含めて)の額などの関係性

知らないことで起きる可能性のあるリスク

起こり得るのは次のケースとリスクです。

① 菩提寺、檀那寺の存在を知らない

 存在自体を知らないと、親などの葬儀をその寺院に知らせずに営むことになるでしょう。その場合は檀信徒契約に違反することになる危険性があります。菩提寺にある墓所の撤去(改葬、墓じまい)や離檀料が発生する離檀(檀家であることをやめる)を求められるリスクがあります。また、墓地使用料や護持会費の支払いも滞ることになるので、延滞金が発生するかもしれません。

② 存在は知っているが宗派など詳しいことを知らない

 葬儀社を介して菩提寺と宗派が異なる僧侶に読経と戒名を頼んで葬儀を営んだ後に、菩提寺に納骨しようとすると、宗派が異なる戒名を指摘され、納骨を断られるリスクがあります。

離檀という選択肢

菩提寺、檀那寺があるとしても、そこの檀家であることをやめる離檀を自ら選択することはできます。離檀する場合には檀信徒契約を解消することになるので、契約の解約料にあたる離檀料を要求されることが多いです。高額な離檀料を請求されたという相談が国民生活センターに毎年寄せられているので注意が必要です。また、檀家であることをやめるには、菩提寺にある墓を撤去(改葬、墓じまい)しなくてはいけません。改葬を行うには決められた手続きと費用が発生するので、このことも覚えておいてください。

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